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設備工事の仕事内容と業務内容を詳しく解説

設備工事は、建物や施設が安全かつ快適に機能し続けるために不可欠な工事です。オフィスや工場、商業施設、公共施設といった場所は、冷暖房や換気、水回り、電気、防災といった各種設備が整備されて初めて、人々が安心して利用できます。これらの設備は日常生活や業務を支える基盤であり、その質や状態は、建物の使いやすさや寿命にも大きく影響します。

しかし、設備工事の実際の仕事内容や範囲は一般の方には分かりにくいものです。本記事では、設備工事の具体的な内容や流れ、名古屋で依頼する際のポイント、そして工事の安全・品質管理の重要性について、できるだけ分かりやすくご紹介します。

1. 設備工事とは何か

設備工事とは、建物の内部や外部に設置される「快適な生活・業務環境を維持するための装置や機器」を設計・施工・点検・改修する仕事を総称したものです。主な対象には空調、給排水、電気、防災、ガス、さらには再生可能エネルギー設備などが含まれます。

たとえば、新築の商業施設を建設する場合、建物の構造が完成しただけでは営業を始められません。空調で室内温度を管理し、照明やコンセントを設置して電気を使えるようにし、給水や排水を通して衛生的な水回り環境を整える必要があります。さらに万が一に備えて火災報知器やスプリンクラーを備え、非常時の避難経路を安全に確保するための設備も必須です。

こうした設備は、完成後も使い続ける中で経年劣化や法改正による基準変更に対応する必要があります。そのため、設備工事は「新設」だけでなく「改修」や「更新」、「定期メンテナンス」まで幅広い業務を含んでいるのです。

2. 設備工事の主な種類と仕事内容

空調設備工事
空調設備工事は、室内環境の温度・湿度・空気の流れをコントロールし、快適性を確保するための工事です。家庭用エアコンの取り付けから、商業施設や工場の大規模な空調システム構築まで規模はさまざまです。

例えばオフィスビルでは、1年を通して温度を一定に保つために、冷暖房機能を備えたパッケージエアコンや全熱交換器を設置します。工場では、製品品質を保つために湿度管理が求められる場合もあり、精密な温湿度制御システムが必要となります。また、コロナ禍以降は換気性能の向上が重視され、換気ダクトの増設や高性能フィルターの導入も増加しました。

工事内容は、機器設置だけでなく、ダクトや配管の施工、室外機の設置場所選定、省エネ性能の確保、さらには定期的なフィルター清掃や部品交換などの保守業務も含まれます。特に名古屋は夏の猛暑と冬の冷え込みが厳しいため、地域特性に合わせた設計が不可欠です。

給排水・衛生設備工事
給排水設備は、生活や業務に必要な水を安全に供給し、使用後の水を衛生的に排出するための重要な設備です。住宅のキッチンや浴室はもちろん、オフィスビルや商業施設、病院や学校といった公共施設でも欠かせません。

工事内容には、給水管や給湯管の配管、排水管や汚水管の設置、トイレや洗面台、シャワーなど衛生器具の取り付けがあります。また、高層ビルでは水圧を一定に保つためのポンプ設置や、停電時にも水を供給できる非常用設備が必要です。

名古屋のような都市部では、老朽化した配管からの漏水や水質悪化を防ぐため、更新工事の依頼も多くなっています。さらに、飲食店や食品工場などでは衛生基準が厳格であり、排水処理やグリーストラップの設置といった専門的な施工も行われます。

電気設備工事
電気設備工事は、建物に電力を安全に供給し、必要な場所で利用できるようにするための工事です。照明やコンセントの設置から、高圧受変電設備の施工、通信やセキュリティシステムの構築まで幅広く対応します。

例えば、商業施設ではLED照明や自動調光システムの導入により、省エネと演出効果を両立します。工場では大型機械を安定稼働させるための動力設備が必要となり、停電時にも生産を止めないために非常用発電機を設置するケースもあります。

近年はIoT技術の進展に伴い、設備の遠隔監視や自動制御の導入が増えています。電気設備工事は、安全性と最新技術の両立が求められる分野です。

防災設備工事
防災設備は、火災や災害時に人命や財産を守る最後の砦です。自動火災報知設備、スプリンクラー、消火栓、非常用照明、誘導灯などが代表的です。

施工にあたっては、消防法や建築基準法に基づく厳密な設計と施工が必要で、施工後の検査や定期点検も義務付けられています。名古屋市内では再開発やリノベーション物件が多く、既存建物への防災設備追加工事の需要が高まっています。

3. 設備工事の進め方

設備工事は、単に機器を取り付けるだけではなく、設計から施工、試運転、アフターメンテナンスまで一連の流れがあります。工事がスムーズに進むかどうかは、この工程管理と関係者間の連携に大きく左右されます。ここでは一般的な流れを、より具体的に見ていきましょう。

現地調査・ヒアリング
まず最初に行うのが現地調査です。
施工担当者や設計担当者が現場を訪れ、建物の図面や既存設備の状況を確認します。たとえば配管ルートの確保や既設配線の位置、天井裏や床下のスペースの有無、機器の搬入経路などを細かくチェックします。
同時に、施主や担当者からの要望をヒアリングします。省エネを重視したいのか、耐久性を優先するのか、または初期費用を抑えたいのかといった優先事項を明確にすることが、この後の設計方針を決める重要なポイントです。

設計・プラン作成
調査とヒアリングをもとに、設備の種類・容量・配置などを設計します。ここでは、建物の用途や利用人数、将来的な拡張の可能性も考慮します。
例えばオフィスビルの場合、現在の入居人数だけでなく、将来的な増員を想定して空調容量やコンセント数を多めに設計することもあります。
また、法令や自治体の条例に適合しているかも重要です。名古屋市内の場合、特定の防災基準や排水規制に沿った設計が求められるケースもあります。

見積もり・契約
設計図や仕様書がまとまったら、見積もりを作成します。
この段階で、材料費や機器代だけでなく、施工にかかる人件費、足場や重機の使用料、安全対策費、廃材処理費なども明記します。見積もりが不透明だと、後々の追加費用発生につながりやすいため、内容をできる限り詳細に記載し、施主に説明します。
合意が得られれば正式契約となり、施工準備に入ります。

施工準備
施工開始前には、資材や機器の発注、職人や協力会社の手配、作業スケジュールの策定を行います。
また、現場での安全管理計画を立て、作業員への安全教育や危険予知活動(KY活動)も実施します。大型機器を搬入する場合には、周辺道路の使用許可や搬入経路の確保といった事前調整も必要です。

施工
いよいよ現場での施工が始まります。
空調や給排水、電気、防災など複数の設備工事が同時進行することも多く、それぞれの作業が干渉しないよう工程管理を徹底します。例えば、配管や配線のルートが重なる部分では、どの工事を先に行うかを現場で調整する必要があります。
施工中は、作業員の安全確保と周囲への影響軽減が大切です。粉じんや騒音の抑制、作業区域の明確化、歩行者への配慮など、現場特有の配慮が求められます。

試運転・検査
施工が完了したら、機器を稼働させて試運転を行います。空調設備であれば温度や湿度の安定性、電気設備であれば電圧や負荷試験、防災設備であれば感知器やスプリンクラーの作動確認を行います。
この段階では、設計図通りに施工されているか、法令基準に適合しているかを検査します。必要に応じて微調整を行い、施主立ち会いのもとで最終確認をします。

引き渡し・アフターメンテナンス
すべての検査に合格すれば、設備の取扱説明と共に引き渡しを行います。施主や管理者に対し、日常点検の方法やトラブル発生時の対処法も説明します。
その後も、定期点検や部品交換といったアフターメンテナンスを継続することで、設備の寿命を延ばし、突発的な故障を防ぎます。特に空調や給排水設備は、定期メンテナンスの有無が長期的な性能維持に直結します。

このように、設備工事は現地調査からアフターフォローまで、多くの工程が緻密に連携して進みます。一つでも工程が疎かになると、工期遅延や品質低下、さらには安全面でのリスクにつながるため、計画性と現場対応力が非常に重要です。

5. 安全と品質管理の重要性

設備工事では、高所作業や重量物の搬入、電気工事など、作業に伴う危険が多く存在します。そのため、安全管理体制を整えることが不可欠です。また、施工後の品質も重要であり、設計通りの仕上がりや法令基準の遵守が求められます。これらを確保することで、長期的な安心とコスト削減につながります。

まとめ

設備工事は、建物の快適性と安全性を支える不可欠な仕事です。空調、給排水、電気、防災といった多様な分野があり、それぞれに専門知識と経験が求められます。名古屋で依頼する際は、地域性や実績、アフターフォローまで考慮して業者を選ぶことが、安心で長期的に満足できる施工につながります。

五十嵐工業株式会社では、豊富な経験と確かな技術で、お客様のニーズに合わせた高品質な設備工事をご提供しています。安全・品質・快適性を兼ね備えた施工で、皆様の暮らしとビジネスを支えてまいります。

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